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スーファミのRPGで、せっかく進めたデータが消えていた——原因として考えられるのは、カセットの中のボタン電池の寿命です。セーブデータは、カセット内蔵の電池がごく弱い電気を流し続けることで保たれています。発売から30年以上たった電池ですから、切れていてもおかしくない時期です。
この記事では、切れる前のサイン、電池の選び方、交換のやり方(はんだあり・なし)、そして安全のためにやってはいけないことをまとめます。
メーカーの案内について
任天堂の米国向けの注意書きでは、ファミコン(NES)・スーパーファミコン(SNES)・NINTENDO64用のカートリッジについて、分解しないよう案内されています。日本の任天堂は、ファミリーコンピュータ・スーパーファミコン・NINTENDO64などの修理の受付を終了しています(任天堂サポート「修理の受付が終了した商品」)。セーブ用電池の交換について、任天堂の案内は今回は確認できませんでした。この記事で紹介する分解・電池交換の方法は、メーカーが案内している方法ではありません。試す場合はご自身の判断と責任でお願いします。
スーファミの症状別・修理ガイド一覧 から、あてはまる症状の記事へ直接進めます。
電池が切れかけているサイン
- セーブはできるのに、次に起動すると消えている。これは「切れかけ」の症状として挙げられることがあります。
- 完全に切れると、電源を入れ直すたびにデータが消えることがあります
「まだたまに保持できるから大丈夫」ではなく、この症状が出たら、電池の交換を考えるタイミングと言えます。
電池の型番——スーファミのカセットとCR2032
- スーファミのカセットには、CR2032というコイン形リチウム電池が使われているものがあります(iFixitの商品ページでは、NES・スーパーニンテンドー・NINTENDO64・ジェネシス(いずれも海外版)用の一部のカセットに合うとされています)。型番はカセットによります。開けて確認してください
- 交換用には「タブ付き」のCR2032を選んでください。金属の端子(タブ)が付いた電池で、はんだごてはこのタブに当てます。電池そのものにはんだごてを当ててはいけないためです(理由は後述)
- ちなみにゲームボーイ系のカセットは、ソフトによって電池の型番が違う場合があります。GB系を交換する場合は、開けて現物の刻印を確認してください
交換の前に——通常の交換では、セーブデータは消えます
電池を外すと電気の供給が絶たれるので、通常の交換ではセーブデータが消えるおそれが大きいです。SRAMは電力が途絶えるとデータが消えるメモリだと、iFixitのNINTENDO64用ガイド(利用者投稿)に書かれています。残したいデータがある場合は、この点を了解してから作業してください。
交換のやり方①——はんだ付けする方法(正攻法)
- カセットのネジを外す。カセットは3.8mmのゲームビットという特殊ネジです(本体用の4.5mm前後とは別規格。特殊ドライバーのサイズ一覧参照)
- 基板を取り出す
- はんだごてとはんだ吸い取り線で、古い電池のタブ(端子)側のはんだを外し、電池を取り外す
- 新しいタブ付き電池を同じ極性(+−の向き)で取り付け、タブにはんだ付けする
- 組み戻して、セーブ→電源を切って再起動→データが残っているか確認
カセット用の3.8mmを含むセットの一例です。対応機種は購入前に商品ページで確認してください。
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- こて先の温度は、はんだの製品の説明書に従い、必要以上に上げないでください。温度調節機能付きのはんだごてを使うと、温度を管理しやすくなります。調節なしのものは温度が上がりすぎることがあります
- 電池のすぐ近くを長時間加熱しないこと。電池メーカーのマクセルは、電池に直接はんだ付けすると、熱で絶縁物などが傷み、漏液・発熱・破裂するおそれがあると案内しています
- 初めてのはんだ付けを、大事なカセットでいきなり練習するのはおすすめしません
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交換のやり方②——2回目からはんだ不要にする方法(ホルダー化)
電池ホルダーという部品を取り付けると、次回からは市販の電池を差し替えるだけになります。ただし、最初にホルダーを取り付ける作業には、はんだ付けが必要です(完全にはんだ不要というわけではありません)。
また、カセット内部のスペースには限りがあり、構造によってはホルダーが収まらないことがあります。
「データを消さずに交換する」裏技について
古い電池を外す前に、新しい電池を並列につないでおけばデータが消えない——という方法が、iFixitの利用者投稿(NINTENDO64用)などで紹介されています。電気の理屈としては筋が通っている方法です。
ただし、正直に書いておきます。
- 紹介しているのは個人の投稿や実践報告で、メーカーがこの方法を案内している例は見つかりませんでした
- 電池2個を同時に基板につないで作業するため、通常よりショートさせる危険が増えます
- iFixitの投稿は、電池の+と−を、基板の+と−に正しくつなぐ必要があると書いています
やるなら自己責任で、大事なデータのカセットでは試さないでください。
やってはいけないこと(安全のために)
- 電池そのものに、直接はんだ付けしない。電池メーカーのマクセルが「電池に直接はんだ付けしないでください」と案内しています。熱で絶縁物などが傷み、漏液・発熱・破裂のおそれがあります。だから「タブ付き」を使います
- 金属のピンセットで、電池の+と−に同時に触れない。コイン電池は両極の距離が近く、ショートしやすい構造です
- 使い終わった電池は、+−をテープで絶縁してから捨てる。捨て方(有害ごみ・回収ボックス等)は自治体で違うので、お住まいの自治体のルールを確認してください
- こて台を使う。使い終わったら必ずコンセントを抜く
自分でやらない、という選択肢
電池交換を受け付けている修理サービスもあります。料金や受付条件はサービスごとに違い、ソフト単体の交換を受け付けていない場合もあります。依頼前に、最新の料金と受付条件を確認してください。
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使わなくなったゲームを手放す場合は、宅配買取に査定を依頼する選択肢もあります。レトロゲームの宅配買取「レトログ」は、公式サイトで「電源が入らない」「動かない」本体も査定の対象と案内しています(値段がつかない場合があります)。申込から買取成立までの送料・手数料は無料ですが、査定額に納得できず返送を希望する場合の送料は利用者の負担で、一部の品物だけを返してもらうことはできません。買取に合意した後は返却できません。沖縄・離島には無料の宅配キットが届きません(2026年10月1日時点の公式サイトの案内)。条件は申し込む前に公式サイトで確認してください。
公式サイト:古いゲーム買取レトログ
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まとめ
- 「セーブできるのに次に起動すると消えている」は交換を考えるサイン
- スーファミのカセットにはCR2032が使われているものがある(型番はカセットによる)。交換用はタブ付きを選び、電池本体へのはんだ付けは避ける
- 通常の交換ではデータが消えるおそれが大きい。消さない裏技は自己責任の領域
- こて先は必要以上に温度を上げず、温度調節付きで。電池の近くを長く加熱しない
- 古い電池はテープで絶縁して、自治体のルールで処分
電池を替えてもセーブが消える・そもそも起動しない場合は、ソフトが読み込まない時の直し方 や スーファミ修理ガイド をどうぞ。

