
押し入れから出したPS2の電源を入れても、赤ランプのまま起動しない、あるいは完全に無反応——古い据え置き機で起きうるトラブルです。電源まわりは原因の幅が広く、いきなり分解すると状態を悪くしたり、感電の危険があったりします。まずは落ち着いて、安全な範囲から切り分けましょう。
PS2の電源不良は、「電源コード・コンセント側」「電源ボタンやスタンバイ状態まわり」「本体内部や電源まわりの劣化」のどこかが疑われます。お金も手間もかからない部分から順に試します。
PS2の電源がつかないときの症状別の切り分け
ランプの状態で原因の見当がつきます。ソニーの取扱説明書では、電源コードをつなぐと本体前面のオン/スタンバイランプが赤色に点灯してスタンバイ状態になり、電源ボタンを押すと緑色に変わるとされています(背面に主電源スイッチがある機種では、主電源を入れると赤色に点灯します)。下の表で自分の症状を確認してから対処に進んでください。
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 完全に無反応(ランプも点かない) | 電源コードの差し込み・コンセント・背面の主電源スイッチ(厚型)・ACアダプター(薄型) | ケーブル交換・別コンセント・主電源スイッチの確認 |
| 赤ランプのまま緑にならない | スタンバイ状態から起動できていない(ボタン操作・静電気の影響など) | 電源ボタンの確認・コードの差し直し |
| 赤ランプが点滅して操作できない | 本体内部の温度上昇(通風孔のふさがり・高温な場所など) | 点滅が止まるまで放置・設置場所の見直し |
| 緑になるがすぐ落ちる | 熱や電源まわりの不具合(原因は個体によります) | 通風孔のほこり確認・修理の相談 |
| カチッと音がして戻る | 原因は個体により異なります(内部の不具合の可能性) | 繰り返さず修理を相談 |
型番で電源まわりの構成が違います
ソニーの取扱説明書によると、PS2は背面に主電源(MAIN POWER)スイッチがあるSCPH-10000〜50000系(厚型)と、付属のACアダプターを使うSCPH-70000系(薄型)で、電源の構成が異なります。SCPH-70000・75000・77000・79000の取扱説明書では、付属品にACアダプターが含まれ、本体背面のDC IN 8.5V端子につなぐ構成になっています(この4つの取扱説明書には主電源スイッチの記載がありません)。SCPH-90000の取扱説明書は公式サイトで見つけられなかったため、電源の構成は確認できていません。ほかの型番も、お手元の取扱説明書で確認してください。型番は、製品の箱や本体(底面のラベルなど)に記載されています。
PS2の電源がつかないときの対処手順(安全な順に)
手順1:ケーブルとコンセントを変える
電源コード、コンセント、電源タップを一通り変えて試します。ソニーの取扱説明書でも、電源が入らないときの最初の確認に「電源コードはコンセントに差し込まれていますか」が挙がっています。別の家電が動いているコンセントに直接挿して確認すると、原因を切り分けやすくなります。タコ足配線や劣化したタップ、壁のコンセントの不具合が原因のこともあります。厚型は、背面の主電源スイッチが入っているかも確認してください。ここで直れば、分解は不要です。
手順2:電源コードを差し直して起動し直す
ソニーの取扱説明書は、静電気の影響などで本体が正常に動作しなくなることがあるとして、本体の電源を切り、電源コードのプラグをコンセントに差し込み直してから、電源ボタンで起動し直すよう案内しています。スタンバイ状態(赤ランプ)では本体の電源が完全には切れていないため、コードを一度抜いてから差し直します。
手順3:通風孔のほこりと、過熱を確認する
本体前面のランプが赤く点滅して操作できない場合、ソニーの取扱説明書では、点滅が止まるまで放置するよう案内されています。異常に高温な場所や、通風孔をふさいだ状態で使うと、内部の温度が上がって操作できなくなるとされています。通風孔にほこりがたまっているときは、電源コードのプラグを抜いたうえで、掃除機などで取り除くよう案内されています。エアダスターで外側から吹く方法もありますが、ほこりを内部へ押し込まないよう注意してください。ファンの内部の清掃は分解が必要で、ソニーの取扱説明書は本体の分解を禁止しているため、分解が必要な清掃を行う場合は自己責任になります。
手順4:薄型はACアダプターを確認する
薄型でアダプター式なら、付属のACアダプターかどうかを確認します。ソニーの取扱説明書は、付属のACアダプター(極性統一形プラグ・JEITA規格)を使うこと、指定以外のACアダプターを使うと故障の原因になることを案内しています。アダプターや電源コードが傷ついたときは、すぐに相談するよう取扱説明書に書かれています。傷ついたものは使い続けず、コードの根元に傷みがないかも見てください。
ソニーの取扱説明書は、付属のACアダプターを使うよう案内し、指定以外のACアダプターは故障の原因になるとしています。薄型(SCPH-70000系)用のSONY純正品です。ご自分の型番を必ず確認してください。
PS2の電源まわりを分解・修理するのは避けたほうがよい理由
ソニーの取扱説明書は、本体を開けない、分解・改造をしないよう案内しており、火災や感電、けがの原因になると説明しています。電源基板の分解やコンデンサ交換は、知識と道具がない状態では手を出さないでください。「カチッと音がして戻る」症状は内部の不具合が考えられますが、原因は個体により異なります。無理に何度も電源を入れず、修理を相談してください。
PS2の電源が戻らないときの選択肢
ケーブル・コンセント・電源の入れ直し・ほこりの確認で戻らなければ、本体内部の故障の可能性があります。ソニー・インタラクティブエンタテインメントの公式ページによると、PS2のアフターサービス受付は終了しており、SCPH-70000シリーズは2014年3月31日、SCPH-90000シリーズは2018年8月31日に終了しています(型番ごとの終了日は公式ページで確認できます)。修理を頼む場合は民間の修理業者などになるため、修理費用と中古本体の価格を比べて、修理するか買い替えるかを決めることになります。読み込み不良が併発しているならPS2のディスク読み込み不良も合わせて確認してください。
PS2の電源まわりを扱うときの自己責任の注意点
- 分解は、ソニーの取扱説明書が禁止している行為です。分解が必要な内部清掃も、これにあたります。保証規定でも、不当な修理・分解・改造による故障は対象外とされています。
- 電源コードやACアダプターを差したまま、内部に触れないでください。本体の分解は、火災や感電の原因になると取扱説明書に書かれています。
- 指定以外のACアダプターは使わないでください。故障の原因になると、取扱説明書に書かれています。
- 海外旅行用の変圧器や、車用のDC/ACインバーターに電源コードをつながないでください。ACアダプターが発熱し、やけどや故障の原因になると、取扱説明書(SCPH-70000)に書かれています。
- 本記事は情報提供を目的としており、作業中の故障・破損・けがについて当方は一切の責任を負いません。最終判断はご自身の責任でお願いします。
PS2の電源に関するよくある質問
Q. 赤ランプは故障ですか?
電源コードをつなぐと赤ランプが点灯してスタンバイ状態になるのは、正常な動作です(ソニーの取扱説明書)。電源ボタンを押しても緑にならない場合は、電源コードの差し直しやボタン操作から確認します。
Q. 非純正のアダプタを使っても大丈夫?
ソニーの取扱説明書は、付属のACアダプターを使うよう案内し、指定以外のACアダプターを使うと故障の原因になるとしています。電圧・極性などの仕様が合わないものは使わないでください。
Q. ディスクは無事ですか?
電源が入らないこと自体で、ディスクの内容が変わることは考えにくいです。ただしメモリーカードは別です。ソニーのメモリーカードの取扱説明書は、電源をむやみにオン・オフしたり、リセットを繰り返したりすると、セーブ済みのデータが消えることがあるとしています。起動できたら、早めに別のカードへバックアップしておくと安心です。
PS2の電源がつかないときの確認順序まとめ
- 箱や本体(底面のラベルなど)の型番で、厚型/薄型を先に確認
- ケーブル・コンセント・タップを交換して切り分け(厚型は主電源スイッチも確認)
- 電源コードの差し直しと、通風孔のほこりの確認まではリスクが低い
- 薄型(SCPH-70000〜79000)は付属のACアダプターかを確認。SCPH-90000は取扱説明書で確認
- 電源部の分解は、取扱説明書が禁止しており感電のリスクもあるため避ける

