ファミコンの黄ばみを落とす方法|レトロブライトの手順と注意点

※ 当サイトはアフィリエイト広告(PR)を利用しています。記事内の広告リンクを通じた商品の購入やサービスの申込み・利用などにより、当サイトに報酬が発生することがあります。

作業前にお読みください

  • 分解や改造を行うと、メーカーの修理や保証の条件から外れることがあります。作業はご自身の判断と責任で行ってください。
  • 漂白に使う薬剤は皮膚や目を傷めます。手袋と保護メガネを着け、子どもの手の届かない場所で扱ってください。
  • ヘアブリーチ剤は髪用、オキシドールはきずの消毒用の製品です。ゲーム機のプラスチックに使うことは、どちらの製品の用途にも含まれていません(詳しくは「作業の前に確かめる場所」の章)。
  • 薬剤が皮膚に付いたらすぐに水で洗い流し、目に入ったらこすらずにすぐ水で洗い流して眼科医の診療を受けてください。細かい手当てと、残った液の捨て方は、使う製品の説明書に従ってください。
  • 手順の途中で不安になったら、そこで止めて専門の修理業者に相談するのもひとつの方法です。

「久しぶりに押し入れからファミコンを引っ張り出したら、ケースが真っ黄色になっていた…」そんな経験はありませんか?30年以上前のプラスチックが変色することはありますが、せっかく遊ぶなら見た目もきれいな状態で楽しみたいですよね。この黄ばみを「レトロブライト」という方法で目立たなくしようとする人がいます。ただし、効果が長続きするかははっきりしていません。時間や濃度の数字をどこで確かめればよいかは、「作業の前に確かめる場所」の章にまとめました。必要な材料は、ドラッグストアや100円ショップなどで手に入るものが中心です。この記事では、ファミコンやスーパーファミコン・ゲームボーイなどの黄ばみが発生するメカニズムから、レトロブライトの具体的な手順、よくあるトラブルと注意点、さらには処理後の再発防止策まで整理します。はじめての方にも分かるよう、手順を順番に整理しました。作業する場合は、リスクも確認したうえで、ご自身の判断で進めてください。

こんな人に向けた記事です

読み始める前に、この記事が誰に向けて書いてあるかを確認しておきましょう。

  • 子供の頃に遊んでいたファミコン・スーファミ・ゲームボーイを久しぶりに引っ張り出したら黄色くなっていた人
  • フリマアプリやレトロゲームショップで入手した本体をきれいにしたい人
  • コレクションとして保管しているレトロゲーム機の見た目を整えたい人
  • 初めてで、どこに気をつければよいかを先に知りたい人

専門的な知識がなくても読めるように書いていますが、薬剤と紫外線を使う作業です。手順に進む前に、注意点と「作業の前に確かめる場所」の章を読んでください。

ファミコン関連はファミコンカテゴリもどうぞ。

メーカーの案内について

任天堂の日本向けの修理サービス規程では、当社によらない分解、改造、修理等が行われた痕跡がある場合は交換または修理をお断りすることがあるとされ、ファミリーコンピュータ、スーパーファミコン、ゲームボーイなどの修理の受付はすでに終了しています(任天堂サポート「修理の受付が終了した商品」)。過酸化水素水やヘアブリーチ剤でプラスチックの黄ばみを取る方法について、任天堂の案内は今回確認できませんでした。この記事で紹介する分解・黄ばみ取り(薬剤の使用)の方法は、メーカーが案内している方法ではありません。試す場合はご自身の判断と責任でお願いします。

ファミコンが黄ばむのはなぜ?プラスチック劣化のメカニズムを知ろう

「雑巾でゴシゴシ拭いても全然落ちない…」と感じたことがある方もいるはず。それは当然のことで、ファミコンの黄ばみは単なる汚れではなく、プラスチック自体の劣化が関わるとされています。表面を拭くだけでは落ちないことがあります。

黄ばみの原因とされるもの

ファミコン・スーパーファミコン・ゲームボーイなどのレトロゲーム機が黄ばむ原因には、筐体のプラスチック(ABS樹脂など)が紫外線や熱で劣化することが関わるとされています。Wikipedia英語版の「Retrobright」の項目でも、ABS樹脂は紫外線や高温にさらされると光酸化を起こし、黄ばんで脆くなると説明されています。

プラスチックは紫外線や熱にさらされると、酸化によって黄ばむとされています。黄ばみが表面だけでなく内部に及ぶこともあるため、表面を削ったり拭いたりしても、解決しないことがあります。

「なんで同じ年代のゲーム機でも、全然黄ばんでいないやつと、すごく黄ばんでいるやつがあるの?」と思った方もいるかもしれません。それは保管環境の差によることがあります。日当たりの良い棚に飾っていたものと、段ボール箱に入れて押し入れにしまっていたものでは、10年後の状態が違うことがあります。紫外線と熱が少ない環境ほど、黄ばみの進行は遅くなると考えられます。

黄ばみが目立ちやすい色

黄ばみが目に付きやすいのは、ファミコンの白い部分や、スーパーファミコン・初代ゲームボーイのグレーのような、淡い色のプラスチックです。黒や濃い色の本体は、色の変化が目立ちにくいことがあります。どれだけ黄ばむかは、同じ機種でも保管のされ方で変わります。

窓際など日光が当たる場所に置かれていた個体は、黄ばみが進むことがあります。透明ケースに入れていても、紫外線を防げないことがあります。保管の仕方によって、黄ばみの進み方は変わります。

黄ばみは時間とともに進行する

黄ばみは保管環境によって進行速度が大きく異なります。直射日光が当たる場所や、温度変化の激しい場所(車のトランクや倉庫など)に放置しておくと、茶色みがかった変色になることもあります。逆に、暗い押し入れや温度・湿度が安定した場所で保管されていたものは、40年以上経っても比較的きれいな状態を保っているケースもあります。

フリマアプリで中古のファミコンを買うと、写真では色がよく分からず、届いたら想像以上に黄ばんでいた、ということもあり得ます。購入前に出品者に色味を確認する方法があります。

レトロブライトとは?黄ばみを目立たなくする方法

レトロブライト(Retr0bright)とは、過酸化水素水を使って紫外線を照射することで、黄ばみの原因物質を分解するとされ、黄ばみを目立たなくする方法です。2008年頃に愛好家のコミュニティで手順が改良・共有され、この名前が付いた方法(Wikipedia英語版の「Retrobright」の項目による。過酸化水素でプラスチックの黄ばみを取ること自体は、1960年代から知られていたとも書かれています)で、レトロゲームの愛好家の間で試されています。日本でも「レトロブライト」「黄ばみ戻し」「ホワイトニング」などの呼び名があります。

仕組みを簡単に理解しよう

少し化学的な話になりますが、仕組みを知っておくと作業への理解が深まります。過酸化水素水(H₂O₂)は紫外線を受けると、反応しやすい物質(ラジカル)を発生するとされます。これが黄ばみの原因物質を分解すると説明されることがあります。

黄ばみの原因を、酸化する力のある過酸化水素で分解する、という考え方だとされています。

理屈を聞くと「え、プラスチックをさらに酸化させて大丈夫なの?」と不安になる人もいるかもしれません。もちろんやりすぎは禁物です。適切な濃度と時間の数字は、この記事では載せません(確かめる場所は後の章にまとめました)。長期的な影響については、Wikipedia英語版の「Retrobright」の項目に、効果が長続きするかは明らかでなく、黄ばみが再び出た例や、すでに傷んだプラスチックを漂白しているだけではないかという懸念があると書かれています。同じ項目には、2015年に処理したドリームキャストの筐体を10年後の2025年に見直したところ、処理した面に黄ばみやまだらが出ていたという、YouTubeチャンネル「Tech Tangents」の検証も紹介されています。検証した本人は、一時的な処置にとどまり、見た目に元に戻せない傷みを起こすおそれがあると結論づけたとのことです。

レトロブライトの主な方法:2種類を比較

レトロブライトには大きく分けて2つのアプローチがあります。

方法 やり方 メリット デメリット
液体浸漬法 パーツを過酸化水素水に浸けてUV照射 均一に処理しやすい 大量の液体が必要、大型パーツに不向き
ジェル塗布法 ブリーチジェルを塗ってラップで密封しUV照射 少量の薬剤で済む 塗り方によってムラが出やすい

ジェル塗布法は、材料が少量で済み、細かい部分にも対応しやすいとされます。この記事では主にジェル塗布法の手順を解説します。

液体浸漬法は均一に仕上がりやすいのが魅力ですが、大きなタッパーや水槽に大量の過酸化水素水を入れる必要があります。コントローラーのような小さいパーツなら向いていますが、スーファミ本体のような大きなパーツだと容器の確保だけで一苦労です。

作業の前に確かめる場所|時間や濃度の数字はどこで見るか

照射時間や過酸化水素の濃度の数字は、この記事では載せません。この記事で確認できた範囲では、任天堂や過酸化水素製品の発売元が、ゲーム機のプラスチックの黄ばみ取りについて時間や濃度を示したページは見つかりませんでした。ネット上にある数字は個人の経験談で、使う薬剤、プラスチックの種類、天気やランプによって変わります。代わりに、次の場所で確かめてください。

確かめたいこと 確かめる場所 公式の資料で確認できたこと
過酸化水素の濃度 使う製品の容器・添付文書・成分表示 健栄製薬のオキシドールは、過酸化水素を2.5〜3.5w/v%含む(添付文書)。ヘアブリーチ剤の濃度は製品ごとに違います。成分表示や説明書に書かれていなければ、発売元のお客様相談窓口で確かめます
薬剤の保管と開け方 使う製品の「保管及び取扱い上の注意」 オキシドールは、他の容器に入れ替えない、直射日光の当たらない冷所(30℃以下)に密栓して保管する、小児の手の届かない所に保管する、保存中に瓶内の圧力が高くなっていることがあるので瓶口を顔に向けずに開ける、と案内されています(健栄製薬)。同社の医療者向けの解説では、オキシドールは強い眼刺激性を示すとされています
髪用ブリーチ剤の注意 製品の使用説明書、厚生労働省の通知「染毛剤、脱色剤及び脱染剤の使用上の注意について」 脱色剤の使用説明書には、「頭髪以外には使用しないこと」「必ず手袋を着用すること」「目に入ったときは絶対にこすらず、直ちに水またはぬるま湯で15分以上洗い流し、すぐに眼科医の診療を受けること」「幼小児の手の届かない所に保管すること」などを記載するよう定められています。ゲーム機への使用は、この「頭髪以外には使用しない」という製品の想定から外れる使い方です
混ぜた液の扱い 製品のメーカーのよくある質問 ヘアカラーメーカーのホーユーのよくある質問には、ブリーチの1剤と2剤を混ぜた液は保存できず、密栓した容器は破裂するおそれがあると書かれています。ジェル状に混ぜた液を余らせて、フタをして置いておくことは避けてください
薬剤の危険性と保護具の種類 過酸化水素の安全データシート(SDS) 厚生労働省「職場のあんぜんサイト」の過酸化水素のモデルSDS(濃度60%超の水溶液が対象)には、保護手袋・保護眼鏡・保護面を着けること、換気の良い場所でだけ使うこと、可燃物や酸化されやすい物質と混ぜないことが書かれています。家庭用の低い濃度の製品とは危険の度合いが違いますが、何に気をつけるかの見本になります

使う製品にSDSがあるかどうかは、製品の発売元の案内やお客様相談窓口で確認できます。紫外線ランプや太陽光を使うときは、ランプの取扱説明書にある目・皮膚の保護の案内を読んでから使ってください。迷ったときは、薬剤の発売元に「ゲーム機のプラスチックに使ってよいか」を問い合わせるのも方法です。

準備するもの|レトロブライトに必要な材料と道具一覧

必要なものは次のとおりで、ドラッグストアや100円ショップなどで入手できるものが中心です。

アイテム 入手場所 備考
ヘアブリーチ剤(2剤式) ドラッグストア・薬局 過酸化水素の濃度は商品の成分表示で確認
ラップフィルム 100円ショップ・スーパー 密封に使用
使い捨てゴム手袋 ドラッグストア 過酸化水素から手を守るために使用
保護メガネ ホームセンター 薬剤が目に入るのを防ぐ
使い古した歯ブラシ・刷毛 自宅・100円ショップ ジェル塗布に使用
UVランプ または 太陽光 ホームセンター・ネット通販 晴れた日の屋外でも代用可
中性洗剤 ドラッグストア・スーパー 前処理の洗浄に使用
精密ドライバーセット 100円ショップ・ホームセンター ファミコンの分解に使用
マスキングテープ 100円ショップ・ホームセンター シールや部品保護用

ヘアブリーチ剤の選び方と注意

市販のヘアブリーチ剤には様々な種類があります。過酸化水素を含む2剤式のクリームが、レトロブライトに使われることがあります。ただし、髪用のブリーチ剤(脱色剤)は、説明書に「頭髪以外には使用しないこと」と書くよう定められている製品で、ゲーム機への使用は製品の用途外です。

ドラッグストアで「ブリーチ剤」「脱色剤」として販売されているものを選ぶ方法があります。過酸化水素の濃度は、商品の成分表示で確認してください。濃度が高いほど反応が速くなるとされますが、その分ムラや白化のリスクも上がることがあります。

市販のオキシドール(過酸化水素水)をそのまま使う方法もありますが、一般向けのオキシドールは濃度が低め(健栄製薬のオキシドールの添付文書では過酸化水素2.5〜3.5w/v%)で、効果が出るまで時間がかかることがあります。ただし、同社の製品ページでの用途は「きずの消毒・洗浄」で、プラスチックの黄ばみ取りは製品の用途に含まれていません。2剤式ブリーチ剤を使う人もいます。

ブリーチ剤のパッケージに「髪の毛を傷めにくい」とか「しっとり仕上がる」みたいなことが書いてあっても髪用の製品の表示が、ゲーム機のプラスチックへの影響まで説明しているわけではありません。成分表示と使用上の注意を確認してください。

UVランプの選び方

晴れた日の屋外作業であれば、太陽光を使う方法もあります。しかし曇りの日や室内作業がしたい場合は、UVランプがあると便利です。ネイル用のUVライトも代用されることがありますが、照射面積が狭いため大きなパーツには不向きです。植物育成用や爬虫類飼育用のUVランプが使われることもあります。

UVランプは、天気に左右されずに作業したい場合に使われます。紫外線は目や皮膚に影響することがあるため、商品の説明書きを読んで使ってください。

道具を揃える前に確認しておくこと

道具を買い揃える前に、まず対象のゲーム機の状態を確認しましょう。黄ばみの程度によって必要な材料や作業時間が変わります。また、内部の基板が錆びていたり、電解コンデンサが液漏れしていたりすると、レトロブライトの前に修理が必要になることもあります。動くかどうかは作業の前に確かめておくと、あとで不具合の原因を切り分けやすくなります。

実際の手順を整理|ファミコンのレトロブライトの4ステップ

それでは実際の作業手順を整理します。焦らず、一つずつ進めてください。

ステップ1:分解と前処理(洗浄)

まず最初に、ファミコンの電源を切ってACアダプターとテレビへのケーブルを抜き、分解してプラスチックシェルのみを取り出します。これは重要なステップです。基板や電子部品に薬剤が付着すると、故障の原因になることがあります。分解してから作業する方法があります。

ファミコン本体はプラスネジで固定されています。底面のネジを外せば開きます。ただし、スーパーファミコン本体の外装は、iFixitの分解記事では4.5mmのゲームビットで外すとされています。ゲームボーイなど、特殊なネジが使われている機種もあります。専用のビットが必要で、価格や対応は商品ページで確認してください。機種ごとのドライバーのサイズはレトロゲームの特殊ドライバーサイズ一覧にまとめています。

分解したら、中性洗剤と歯ブラシを使って表面のホコリ・油分・汚れをしっかり洗い流しましょう。汚れが残っているとジェルの密着が悪くなり、仕上がりにムラが出やすくなります。洗浄後は完全に乾燥させてから次のステップへ進みます。

ここで一つコツを。ネジを外したらすぐに小さなトレーや仕切り付きケースに入れておきましょう。レトロゲーム機のネジは小さいものが多く、床に落とすと、行方不明になることがあります。ネジを1本紛失すると、同じサイズを探すのに手間がかかります。

ステップ2:マスキングとジェルの調製・塗布

シールやステッカーが貼ってある部分はマスキングテープで保護します。ゴム製のパーツや金属部品は過酸化水素で傷む可能性があるので、できれば外しておくか覆っておきましょう。

ヘアブリーチ剤を商品の説明書の指定どおりに混ぜ合わせ、ジェル状にする方法があります。使い古した歯ブラシや塗装用の刷毛を使って、黄ばんでいる部分に均一に塗布します。

  • ゴム手袋と保護メガネを装着すること(薬剤が皮膚や目に付くと傷めることがあります)
  • 換気の良い場所で作業すること(過酸化水素のSDSの案内)
  • ブリーチ剤は説明書の指定どおりに混ぜ、説明書にない物(ほかの洗剤や薬剤)は混ぜないこと
  • 薬剤が皮膚に付いたらすぐに水で洗い流し、目に入ったらこすらずに水で洗い流して眼科医の診療を受けること(詳しくは製品の説明書に従う)
  • 塗布量は「薄い膜が張る程度」でOK(塗りすぎると垂れて不均一になる)
  • 細かい溝やくぼみにもしっかり塗り込む

塗布が終わったら、ラップフィルムで全体を包んで密封します。これにより薬剤が乾燥するのを防ぎ、反応を均一に進めやすくなります。ラップと表面の間に空気が入らないよう、しっかり密着させましょう。

ラップを巻くときの小技として、最初にパーツを新聞紙や段ボールの上に置いて作業すると、余分なジェルが机に垂れるのを防げます。ジェルを混ぜる容器に、使い捨ての紙コップを使う人もいます。混ぜた液は保存できず、フタをして置いておくと容器が破裂するおそれがあります(ホーユーのよくある質問)。残った液と容器の捨て方は、使う製品の説明書やメーカーの案内に従ってください。

ステップ3:紫外線照射(UV照射)

ラップで包んだパーツを屋外の直射日光が当たる場所に置くか、UVランプの下に設置します。子どもやペットの手が届かない場所を選んでください。太陽光を使う場合は、晴れた日の日中は紫外線が強いとされます。

照射時間の考え方(時間の数字は示しません。確かめる場所は「作業の前に確かめる場所」の章を見てください):

  • 軽い黄ばみ(うっすらと変色している程度):短めから試す
  • 中程度の黄ばみ(明らかに黄色い):様子を見ながら延ばす
  • 強い黄ばみ(茶色がかっている):さらに長くかかることがある

こまめに状態を確認しながら作業を進めましょう。一気に長時間やりすぎると白化・色ムラのリスクが上がることがあります。途中でパーツをひっくり返して、両面に均等にUVが当たるようにするのも重要なポイントです。

天気が悪くて太陽光が使えない日に無理やり作業を始めるのは避けた方が無難です。曇り空でも多少の紫外線はありますが、反応が遅く途中で乾燥してしまうことがあります。天気の良い週末を狙って作業日を決めるくらいの心構えでいましょう。

色の変わり方は、黄ばみの程度や天候、薬剤によって異なります。

ステップ4:洗い流しと乾燥・組み立て

希望の色に近づいたら作業完了です。ラップを外し、流水でジェルをしっかり洗い流します。残留した薬剤はプラスチックの劣化を引き起こす可能性があるので、念入りに洗ってください。洗剤を少し使ってもよいです。

洗い終わったらタオルで水気を取り、風通しの良い場所で自然乾燥させます。完全に乾いたことを確認してから、逆の手順で組み立てれば完成です。ネジの締めすぎには注意してください。古いプラスチックはネジ穴が割れやすくなっています。

組み立て後は動作確認をしましょう。基板に水分が残っていると通電時にショートする危険があります。「完全に乾燥した」と思っても内部にわずかな水気が残っていることがあるので、組み立て後はしばらく通電しないくらいの余裕を持てると安心です。

よくあるトラブルと対処法

レトロブライトは慣れが必要な作業ですが、初めての方がやりがちな失敗パターンがいくつかあります。事前に把握しておくことで、トラブルを防ぎやすくなります。

色ムラが出てしまった

トラブルのひとつに「色ムラ」があります。処理した部分としていない部分の境目が目立ったり、紫外線の当たり方の違いでまだら模様になってしまうことがあります。

対策:パーツの端まで均一にジェルを塗り、ラップをしっかり密着させること。途中でパーツをひっくり返して両面にUVを当てることも忘れずに。もしムラが出てしまった場合は、再度全体にジェルを塗って処理することで均一にできる場合があります。

白くなりすぎた・白化した

過酸化水素の濃度が高すぎたり、照射時間が長すぎたりすると、元の色より白くなりすぎることがあります。白くなった部分は、元に戻らないことがあります。白化は黄ばみよりも目立つケースもあるので、途中で何度も確認しながら慎重に進めることが大切です。

「もう少し白くなるかも」と欲張って照射を続けると白化の原因になることがあります。「ちょっと足りないかな」くらいで止めて、翌日に再処理するくらいの余裕があるほうが安全です。

ラップの下に気泡ができた

ラップと表面の間に空気が入ると、その部分だけ薬剤が乾燥して反応が止まることがあります。その場合、気泡のあった部分が周囲より黄色く残ることがあります。ラップを貼るときはできるだけ空気を抜いて密着させることが重要です。複雑な形状のパーツには、小さく切ったラップを複数枚重ねて貼る方法があります。

細かい溝の部分だけ色が違う

ゲームボーイやスーファミのコントローラーには細かい溝や段差があります。ジェルが溝の奥まで入らず、その部分だけ黄ばみが残ってしまうことがあります。塗布の際に歯ブラシの毛先を使って溝の中まで丁寧に塗り込みましょう。細い筆があればさらに正確に塗れます。

処理後の再発防止|せっかくきれいにしたゲーム機を長持ちさせるには

レトロブライトで黄ばみを落としても、保管方法が悪ければまた黄ばんできます。せっかく時間をかけてきれいにしたのに、数年後に同じ状態に戻っていたら悲しいですよね。処理後の保管と予防が大切です。

直射日光を避けた場所で保管する

再発防止策のひとつは、直射日光に当てないことです。窓際の棚に飾るのは見た目はいいですが、黄ばみの再発を早める原因になることがあります。UVカットフィルムを窓に貼る、ディスプレイケースのカバーをかけるなどの対策をとりましょう。

UVカットのディスプレイケースを使う

保管方法のひとつに、UVカット素材のアクリルケースがあります。ファミコン・スーファミのサイズに合うケースがあるかは、商品ページで確認してください。見せながら保管できるうえ、紫外線や埃から守る助けになる可能性があります。

温度・湿度の安定した場所を選ぶ

温度や湿度の変化が激しい場所も劣化を早めます。夏に高温になる押し入れや倉庫は避けたほうが無難です。エアコンが効いている室内の棚や、温度変化の少ない内側の収納スペースが理想的です。防湿剤を一緒に入れておくと、湿気によるカビや腐食を防ぐ助けになります。

保管前に一度クリーニングする習慣をつける

手の油分や埃はプラスチックの劣化を促進することがあります。長期保管する前に、中性洗剤で軽く洗って乾燥させてからしまう習慣をつけると、状態が長持ちする可能性があります。

ほかの機種の場合|レトロブライトが試される機種まとめ

ファミコン以外のレトロゲーム機にも試す人がいます。効果は機種や素材、状態によって異なります。

処理の対象になることがある主な機種

  • ファミコン(FC):本体・コントローラーともに処理の対象になることがあります。
  • スーパーファミコン(SFC):本体やコントローラーの淡い色の部分が、処理の対象になることがあります。
  • ゲームボーイ(初代・ポケット):小型なので、処理しやすい場合があります。
  • PCエンジン:本体が小さく、処理しやすい場合があります。白い本体が変色することがあります。
  • ネオジオポケット・ゲームギア:コンパクトなので、ジェル塗布法で処理しやすい場合があります。
  • 初代プレイステーション:グレーの筐体が年月とともに黄みを帯びることがあります。気になる場合に、レトロブライトを試す人もいます。

注意が必要な機種・パーツ

すべての機種・パーツに使えるわけではありません。以下のものは注意が必要です。

  • ゴム製パーツ(スタートボタン・セレクトボタンなど):過酸化水素でゴムが劣化することがあるので、外してから処理するか、マスキングしましょう。
  • 印刷・スクリーン印刷されたロゴ:薬剤が染み込むと文字が消える場合があります。マスキングテープで保護してください。
  • メガドライブなどの黒・ダークカラー機種:黄ばみが目立ちにくいため処理の必要性が低く、逆に白化が目立つリスクがあります。
  • ゲームカートリッジ:カートリッジの外側プラスチックにも使う人がいますが、ラベルや基板には薬剤が触れないよう、十分な注意が必要です。

レトロブライトを行う前に確認したいこと

レトロブライトは紫外線と過酸化水素の反応を利用するため、天候・気温・薬剤の濃度で結果が変わります。ムラや白化のリスクがあるほか、樹脂が脆くなる可能性も指摘されています。まずは目立たない部品や、失敗しても構わないジャンク品で試すのが安全です。

まとめ:レトロブライトの手順と注意点

レトロブライトについて、メカニズムから実際の手順、注意点まで解説してきました。最後にポイントをまとめておきます。

  • 黄ばみは表面の汚れではなく、プラスチック自体の劣化が関わるとされる
  • レトロブライトは過酸化水素水+紫外線で黄ばみの原因物質を分解するとされる方法
  • 必要な材料は、ドラッグストアや100円ショップなどで手に入るものが中心
  • この記事ではジェル塗布法を例にした
  • 分解・洗浄・塗布・UV照射・洗い流しの4ステップが基本
  • 色ムラや白化を防ぐには、均一な塗布とこまめな状態確認が大切
  • 処理後はUVカット保管と直射日光を避けることで、再発を遅らせる助けになる

30年以上前のゲーム機に手をかけて、見た目が変わっていく過程を楽しむ人もいます。ただし、効果は機種や状態によって異なり、長く保てるかははっきりしていません。作業する場合は、リスクを確認したうえで、ご自身の判断でお願いします。

黄ばんだまま押し入れに眠っているゲーム機があるなら、まずは状態を確かめるところから始めてみてください。

🎮 この記事に関連する商品・本

※アフィリエイトリンクを使用しています

🛒 「ファミコン 互換機」をオンラインショップで探す

3社の価格を比べてお得な方で。PR

Amazon で見る 楽天で見る Yahoo!で見る

※ 本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれています。商品リンクから購入された場合、当サイトに収益が発生することがあります。

🎮 関連商品をチェック

本記事で触れた「ファミコン 中古」は以下から探せます。

広告(PR) ▶ Amazonで「ファミコン 中古」を見る
広告(PR) ▶ 楽天市場で「ファミコン 中古」を見る
広告(PR) ▶ Yahoo!ショッピングで「ファミコン 中古」を見る

参照した資料

おすすめの記事